- ■記事更新日 :2012.02.15
- ソフトウェア業特有の論点
中小企業ですと、完全な原価計算は人員不足や計算の煩雑さから難しい面がありますが、
税務調査に耐えられうるレベルの計算は最低限行なう必要はあります。
ソフトウェア業ですと事業内容にもよりますが、
原価の大部分を占めるのが人件費です(自社社員分の他外注先も含む)。
とくに、
・個別案件
・自社開発ソフト(こちらの方が煩雑となります。)
によっても処理方法が異なります。
個別案件のケース
個別案件の場合、売上と原価が同一事業年度で対応しているかどうか
という面が最も重要なポイントです。
経費が売上に先行しますので、納品する前に制作が期をまたいだ場合、
先行していた経費を仕掛品(いわゆる在庫)として処理する必要があります。
自社開発ソフトのケース
自社開発ソフトの場合、基本的には開発したソフトが汎用性があることから、
費やした原価は、最終的に固定資産として計上されます。
注意すべきは原価を払っている段階では一切、経費とはならず、
最終的に固定資産に計上されてから、その後の減価償却で徐々に費用となっていく点です。
自社開発ソフトは完成後数年間売上に貢献する。
という理屈から、売上が発生する数年間にわたって分割して経費とする流れとなり、
支払った原価は一時の経費とはなりませんのでご注意ください。
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